SEA-MAIL メルマガ版 2012 年 第 7 号

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◆SEA-MAIL メルマガ版 2012 年 第 7 号◆
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本メルマガでは、定期的に SEA 主催のイベント情報や幹事による
コラム等をまとめてお伝えします。

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◆目次
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1. これから開催するイベント
2. 幹事コラム: 石川 雅彦
   「より速く,より高く,より強く」
3. SEAのSNSでコミュニティを作りませんか
4. SEA Forum のテーマ募集
5. 本メルマガへの寄稿募集
6. SEA on ソーシャルメディアのご紹介

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◆1. これから開催するイベント
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これから開催する SEA 主催のイベントです。
多数のご参加をお待ちしています。

●SEA SPIN Meeting September 2012
「システムの安全性 – 新規格 ISO 26262 Part10 をソフトウ
ェア視点から考える -」
  1. 日時:2012年9月26日(水) 18:30 – 20:30
  2. 会場:笹塚区民会館 会議室1号
      東京都渋谷区笹塚3-1-9
  4. 参加費
     SEA正会員:1,000円,SEA賛助会員:2,000円,
     一般:3,000円
  http://sea.jp/?p=1189

●10月27日-31日開催:上海・西安・延安・SEAイベントツアー
「セキュアなソフトウェアシステムの開発と管理」
  上海フォーラム: (10月27日)
  西安フォーラム: (10月29日)
  延安ワークショップ:(10月30日-31日)
  http://sea.jp/?p=1151

●ソフトウェア信頼性研究会 第8回ワークショップ
  1.日程: 2012年11月11日(日)~ 12日(月)
  2.会場: 滋賀県近江八幡市沖島町宮ヶ浜
    休暇村 近江八幡
  3.定員: 22名
  4.参加費(予定):
     SEA 正会員 10,000円,SEA 賛助会員 15,000円,
     一般    20,000円,学生      5,000円

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◆2. 幹事コラム: 石川 雅彦
   「より速く,より高く,より強く」
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 ロンドンオリンピックが終わりました.各国の代表たちがスタジ
アムに結集し帰っていきました.競技全体を見渡すと,陸上競技だ
けでも大変多くのジャンルがあることに改めて驚かされます.また,
メジャーな競技はもちろんのこと,日常馴染みのない競技について
も,「より速く,より高く,より強く」を目指して努力をしている
競技者がいることに感銘を受けます.加えて,オリンピックの開催
頻度に比べて競技者としての寿命の大変短いことにも驚きます.
鍛え抜かれた肉体,あるいは敏捷性を持った選手たちの記録,記憶,
メダルなど,様々なことが頭をよぎります.
 「より速く,より高く,より強く」はオリンピックの標語ですが,
この標語を鍵にして,肉体鍛錬や敏捷性鍛錬とは程遠い,ソフト
ウェア技術者及び技術に思いを巡らせてみました.ひとつずつ見て
いきたいと思います.

・より速く
 短距離走のアスリート達が百分の一秒を競って努力をするのに比
べ,ソフトウェアの場合にはハードウェアの進歩により,努力する
ことなく「より速く」が手に入ります.これでは大変申し訳ないこ
とになります.別の視点で考えてみましょう.「より速く」要求を
理解すること.つまり,ソフトウェア技術者は「より速く」要求を
理解することを目指して努力をしている,とします.これなら何と
か面目が立ちそうです.速い要求仕様の理解とは何を意味している
でしょう?顧客よりも速く要求を理解することでしょうか?それは
ありえないでしょう.「より速く要求を理解しようにも,そもそも,
要求の出所自体が要求を知らない」というぼやきも聞こえそうで
す.ぼやきはひとまず抑え「双方が足並みを揃えて育てていくもの
が要求仕様だ」と考えればどうでしょう.そこには,おおげさに言
えば,プロフェッショナルなスキルが必要とされるでしょう.そし
て,実際の開発の場において「先走り過ぎず,逆に遅れずに要求仕
様を理解することの必要性を痛感する場面に遭遇することがしばし
ばある」と書けば,うなずく人もいるのではないでしょうか.特に,
先走ることについてですが,三歩先の話をすると話が噛み合わな
いことがあります.それは相手が遅れているのではなく,齟齬が発
生していると見た方がよさそうです.三歩先を知って半歩先につい
ての(要求仕様の)議論に留めること,これが,アスリートたちが
日々肉体鍛錬するストイシズムに通じるものを感じます.

・より高く
 オリンピック競技の場合,「より高く」で連想するのは棒高飛び
や走り高跳びでしょう.選手たちが芸術的な身のこなしでハードル
をクリアするのを見て感動するのは私だけではないでしょう.では
ソフトウェア開発の場合に「より高く」に当たるものは何でしょう?
私はここでは「品質」と答えたいと思います.しかし,品質とは
大変範囲が広い言葉です.品質特性を理解することは品質特性を満
たすことに比べれば容易でしょう.また,明示的な品質特性よりも
暗黙的な品質特性を満たすのが難しいことは言うまでもありません.
期待された品質水準を満たすために,ソフトウェア技術者は,あ
る時は自らの経験に頼り,またはレビューなどの手段を活用したり,
ソフトウェアツールを使うことで,「より高く」を目指している
と言えるかもしれません.言わば,この「より高く」を目指す局面
で,ソフトウェア技術者は自らの持つ引き出しの多様さと自在さを
試されているのかもしれません.

・より強く
 対戦型競技の選手やチームは「より強く」を目指します.対戦を
開始した直後に勝敗の決着がついたり,勝ちポイントを得れば,思
わず「強っ!」と叫んで勝者をたたえます.
 ソフトウェアが「強い」とは,大変含蓄に溢れた表現なので,人
によって意味するものが異なるでしょう.私の場合は,堅固なソフ
トウェア,(特に,非機能要件になりやすい,セキュリティ脆弱性
に強いソフトウェア)を連想します.あるソフトウェアに想定外の
データを与えた場合,そのソフトウェアがそのデータを適切に扱い,
誤動作もクラッシュもせずに動作を継続する場合もやはり私は「強
っ!」と声を発するかもしれません.(実際には,そんな声を発
した体験はありませんが.)
 少し視点を変えます.ソフトウェアではなく,ソフトウェア技術
者が「より強く」あるとはどういうことでしょう?他の技術者に対
するアドバンテージでしょうか.そのような側面もあるかもしれま
せん.しかし,それは偏狭に過ぎると思います.そもそも,この問
いの表現自体が比ゆ的なので,人により意味するものが異なるでし
ょう.わたしの場合は,ロバストなソフトウェア技術者を連想しま
す.ここで,ロバストを「堅固」と言うと意味が通じないので別の
解釈をしなければなりません.また,ここで言うロバストを考える
時,「何に対してロバストか?」を忘れてはいけないように思いま
す.この問いには「リスク,外的環境の変化や経年変化に対して」
と答えたいと思います.
 では,リスクやそれらの変化に対してロバストなソフトウェア技
術者とはどういうものでしょうか?一言で言うのは困難です.しか
し「技術の研磨を怠らない」ことと関係があるように思われます.
特にソフトウェア技術者の場合,「より強く」を目指して技術を磨
いてやっと現状維持なのかな?とも思います.それから,ロバスト
なソフトウェア技術者とは,技術者自身の開放性とも関係がありそ
うです.開放性は,技術者が外向きであること,自身の外部あるい
は主として所属する組織の外部と繋がろうとする傾向または力と関
係がありそうです.その意味で考えれば,例えば SEAは,組織と捉
えるよりも,外部と繋がろうとするシステムの一つとして捉える方
が適切であるように思われます.

 ロンドンオリンピックは終わりましたが,8月末からロンドンパ
ラリンピックが始まっています.また,その時期と重なるように,
テニスでは全米オープンが開催されます.それらが終わった後は…
と,オリンピックの標語に謳われている価値観に触れる機会はまだ
まだありそうです.

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◆3. SEAのSNSでコミュニティを作りませんか
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SEAでは会員サービスとしてオープンソースのOpenPNE Version2
を使ったSNSを運用しています。このSNSではコミュニティでのト
ピックやイベントでファイルを置くことで情報の共有などができま
す。

SEAのSNSを活用して、コミュニティを作成しませんか。たとえば
SEA関西では、SEAの幹事や会員が責任を持って他の会員や非会員
の方も招待して、分科会やメーリングリストだけでなく情報共有で
きる場を作ろうと思っています。

SEAのSNSへの参加を希望される方は

sns-adm [at-mark] sea.jp

までご連絡ください。折り返し招待メールが届きます。

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◆4. SEA Forum のテーマ募集
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SEAでは、今後もソフトウェア技術者の方にとって魅力的なForum
を企画、提供していきたいと考えています。採り上げて欲しいテー
マやご要望がございましたら、お気軽に、下記の専用メールアドレ
スまでご提案ください。

forum-req [at-mark] sea.jp

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◆5. 本メルマガへの寄稿募集
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本メルマガでは、毎回幹事のコラムを掲載しておりますが、会員の
みなさまからの寄稿も歓迎致します。「メルマガへの寄稿」と明記の
上、下記の問い合わせ先までご連絡ください。

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◆6. SEA on ソーシャルメディアのご紹介
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SEAでは、以下のソーシャルメディアでも最新の情報を
発信しています。フォロー/いいね!を歓迎します。

SEA公式Twitterアカウント: @sea_jp
https://twitter.com/sea_jp

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ソフトウェア・シンポジウム公式Facebookページ:
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SEA-MAIL メルマガ版 2012 年 第 7 号
ソフトウェア技術者協会 http://sea.jp/
お問い合わせ先: mailto:office [at-mark] sea.jp
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