━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆SEA-MAIL メルマガ版 2011 年 第 11 号◆
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
本メルマガでは,定期的に SEA 主催のイベント情報や幹事による
コラム等をまとめてお伝えします.
──────────────────────────────
◆目次
──────────────────────────────
1. これから開催するイベント
2. 幹事コラム: 伊藤 昌夫
「福井:私にとっての秘密基地」
3. SEAのSNSでコミュニティを作りませんか
4. SEA Forum のテーマ募集
5. 本メルマガへの寄稿募集
6. SEA on ソーシャルメディアのご紹介
──────────────────────────────
◆1. これから開催するイベント
──────────────────────────────
これから開催する SEA 主催のイベントです.多数のご参加をお待
ちしています.
●SEA Forum December 2011
「SEのストレス調査票を用いた参加型職場環境改善の取り組み」
日時: 2011年12月12日(月) 18:30 – 20:00(受付開始:18:10)
会場: (株)NTTデータ
東京都江東区豊洲3-3-9
豊洲センタービルアネックス11階
http://www.nttdata.co.jp/corporate/profile/outline/map.html
詳しくは, http://sea.jp/?p=822 をご覧ください.
●ソフトウェア・シンポジウム 2012 in 福井
http://www.sea.jp/ss2012/
来年のソフトウェア・シンポジウムは,6月12日(火) – 14日(木)
に福井駅前の AOSSA で開催します.
(1) 論文・報告のご投稿をお願いいたします (締切: 3月2日(金))
(2) ワーキンググループのご提案をお願いいたします
(締切: 2月3日(金))
(3) 何よりも是非ともご参加ください!
お問い合わせ,ご意見は,ss2012inquiry [at-mark] sea.jp までお送りく
ださい.
──────────────────────────────
◆2. 幹事コラム: 伊藤 昌夫
「福井:私にとっての秘密基地」
──────────────────────────────
福井(嶺北)は,私の故郷です.本当は内緒にしておきたい場
所です.それでも,みなさんにだけ,そして少しだけ,内緒で福
井についてお伝えしようと思います.
* * *
福井は,地理的には,木ノ芽峠を境にして嶺北と嶺南に分かれ
ます.このふたつの地方は,同じ福井県なのですが,歴史・文化
的には,まったく別の国です.嶺北は,かつて越前と呼ばれ,解
禁になったばかりの越前ガニや東尋坊で有名な越前海岸にその名
をとどめています.嶺南は,若狭と呼ばれ,お水送り(奈良での
お水取りに先行)などの法要やかつての若狭湾のサバを京都に運
ぶための鯖街道に示されるように隣県の京都や奈良との結びつき
が強い場所です.名古屋の人にとっても若狭は水晶浜などの海水
浴の場所としてよく知られていると思います.
私は嶺北(越前)福井市の出身者です.高志高校という名の学
校を卒業しました.高志という名前は,おそらく「越(こし)」
という古代の古い国名から来ています(何故か NHK に限ってア
ナウンサーは固有名詞であるにも関わらず「コウシ」と呼ぶ場合
があるのですが,高志は,正確には「コシ」という発音になりま
す).越中・富山,越後・新潟に至る北陸全体を含んだ「越」
は,ヤマト国と対抗していた古い大国の名前です(石川県の能
登・加賀は元々越前だったといわれており,越の名前は含まれて
いません.前・中・後はヤマトから見た順序でもともとの名では
ないので,越の国内の区分そのものには,余り意味はないだろう
と思います).先の木ノ芽峠は,ヤマトから見ると越の国の入り
口と考えることもできると思います.嶺南(若狭)は,どちらか
というと奈良・京都をはじめとするヤマトに近く,嶺北(越前)
は,ヤマトに対抗する「越」の国に属します.同じ県とはいえ,
両者の違いは大きく,その影響はいまでもあると思っています.
* * *
しかしながら,かくのごとき内容は,高校を卒業してから知っ
たつまらぬことです.東京にでてくるまでは,他と比較すること
などできず,嶺北が私にとっての全ての世界でした.
深夜,ゆきのふる音を聴きながら(本当に音がするのです)こ
たつに入って読書します.冬の終わりには,長靴を「がぼらせ」
ながら雪の上を歩きます.4月には,桜の花びらの舞う足羽(あ
すわ)川の長い堤防を歩きながら学校に通ってました.あれから
ずいぶんと,時間が経ちましたが,その姿は,いまも変わってい
ません.たぶんに,世の中の様々な「すばらしい」発展から取り
残されているということもあるかもしれません.しかし,私にと
って福井は,地元出身の水上勉さんがお書きになった「越前竹人
形」の悲しくも美しい風景に似ていて,依然として心落ち着く場
所です.
* * *
ところで,小学生の頃は,学校が終わるとお風呂屋さんのとな
りの空き地で野球をするか,神社の裏山で秘密基地を作るかが日
課でした.本当に真剣に「秘密」の基地を作りました.この子ど
もの遊びにおける楽しさは,イマージュにあり,いくら子どもと
はいっても,それが現実に基地たり得ないことは分かっており,
ともだち同士でいろいろと想像し作り上げるところに楽しみがあ
ったわけです(もちろん,現実の敵はいました.神社のうらとは
いっても,他人の土地ですから,大人気ない持ち主に追い出され
ます.戦いが必要でした).やはり基地ですから,つまらない大
人ではなく,世界と戦わなければなりません.また住みよい基地
にしなくてはなりません.創造性こそが,このあそびの楽しさだ
と思います.
* * *
いまや福井に住まぬ私にとって,たまに帰る故郷の魅力は,子
どもの頃から変わらぬことにあるのですが,それは単なる感傷に
過ぎず,今の嶺北の人間には困ったことなのかも知れません.現
代の価値観では,発展せぬものは怠慢に過ぎぬということのよう
です.ただ,本当にそうかは疑問とする必要があるようにも思い
ます.今の主流の世とは異なること.全く別の価値観を持って,
或いは経済システムをもって,これまでどおり,住みやすい県で
有り続けることができれば良いのだと思います.もともとが中央
と異なる価値観を持ち,それを守るために戦ってきた場所です.
* * *
昨年,93才になるフランスの元レジスタンス闘士が書いた
INDIGNEZ VOUS というパンフレットが話題になりました.イキド
ホレ!という訳になるでしょうか.全文を WEB で見ることもで
きます.この短い文章の最後は次で締めくくられています.
CREER C’EST RESISTER. (創造すること,それは抵抗すること)
RESISTER, C’EST CREER. (抵抗すること.それは創造すること)
福井が小さな東京や大阪を目指す必要はなく,創造性を持って
新しい価値を作り上げること.それが福井に期待することですし,
たぶん,福井のみなさんは意識しなくても,遠い越の国の歴史か
ら,自然とそうなさっていると思います.
* * *
来年の SS は福井で開催です.出身者として皆さんの参加をお
待ちしております.私の大好きな道元さんの開いた永平寺や冬の
三国(みくに)でたべるおいしい海産物そしておなじく冬限定の
みずようかんなどお伝えしたいことがだくさんあるのですが,今
回はここまでにしておきます.今回,会場となる福井市は,淡々
とした町ですので,特別な分かりやすいものをお見せすることは
できないと思います.それでも,おいでいただき,簡単には見つ
からぬ福井の秘密をかすかにでも感じ取って頂ければ幸いです.
──────────────────────────────
◆3. SEAのSNSでコミュニティを作りませんか
──────────────────────────────
SEAでは会員サービスとしてオープンソースのOpenPNE Version2
を使ったSNSを運用しています.このSNSではコミュニティでのト
ピックやイベントでファイルを置くことで情報の共有などができま
す.
SEAのSNSを活用して,コミュニティを作成しませんか.たとえば
SEA関西では,SEAの幹事や会員が責任を持って他の会員や非会員
の方も招待して,分科会やメーリングリストだけでなく情報共有で
きる場を作ろうと思っています.
SEAのSNSへの参加を希望される方は
sns-adm [at-mark] sea.jp
までご連絡ください.折り返し招待メールが届きます.
──────────────────────────────
◆4. SEA Forum のテーマ募集
──────────────────────────────
SEAでは,今後もソフトウェア技術者の方にとって魅力的なForum
を企画,提供していきたいと考えています.採り上げて欲しいテー
マやご要望がございましたら,お気軽に,下記の専用メールアドレ
スまでご提案ください.
forum-req [at-mark] sea.jp
──────────────────────────────
◆5. 本メルマガへの寄稿募集
──────────────────────────────
本メルマガでは,毎回幹事のコラムを掲載しておりますが,会員の
みなさまからの寄稿も歓迎致します.「メルマガへの寄稿」と明記の
上,下記の問い合わせ先までご連絡ください.
──────────────────────────────
◆6. SEA on ソーシャルメディアのご紹介
──────────────────────────────
SEAでは,以下のソーシャルメディアでも最新の情報を
発信しています.フォロー/いいね!を歓迎します.
SEA公式Twitterアカウント: @sea_jp
https://twitter.com/sea_jp
SEA公式Facebookページ:
https://www.facebook.com/SoftwareEngineersAssociation
ソフトウェア・シンポジウム公式Facebookページ:
https://www.facebook.com/SoftwareSymposium
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
SEA-MAIL メルマガ版 2011 年 第 11 号
ソフトウェア技術者協会 http://sea.jp/
お問い合わせ先: mailto:office [at-mark] sea.jp
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━